セキュリティ対策のため、お問い合わせページを当面閉鎖します

職場の指導役にグレーゾーンとカムアウトして

話し合う女性

カムアウトした経緯

去年から今年にかけてのことですが、数か月ほど期間限定で、別部署にて新しい業務を教えていただく機会がありました。

元の部署でやっていたお仕事は短期スパンで行うものがほとんどで、1つのプロジェクトに長期間従事する際の流れを学べたのは、大きな収穫だったと思います。
また、指導役が非常に教え上手&作業者としても優秀な方で、難しい作業で詰まってしまった時も「この時はこういう風に対応すればいいんだよ」と的確に教えて下さるため、この短期間で出来ることがかなり増えたと実感しています。

ただ、指導期間の後半に差し掛かっても細かいケアレスミスや指示の見落としが多く、そういった指摘を度々頂戴しておりました。

とはいえ指導役としては気になるところであったようで、ある時会議室に呼ばれて、色々お話をしました。

ケアレスミスや細かい見落としが多いこと、ノーミス・抜け漏れなしで提供するのが基本だということ。
指導で分かりづらいことなどあったら遠慮なく聞いて欲しいということ。
そういう話をしてくださいました。

流石に申し訳ない。これ以上は隠しきれない。
そう思って、指導役の方に知能検査を受けたこと、自身がグレーゾーンであること、ミスが多いのは指導役の話を理解できていないとか説明が悪いとかそういう話ではなく自分自身の問題であることをお話した次第です。

カムアウトしたときの心情

気を配って下さってありがたいと思う反面、気を揉ませて申し訳ないなとも思います。
指導役の方からすれば、今までと違ってスムーズに指導が進まないことで悩まれたでしょうし(指導で分かりづらいことなどあったら遠慮なく聞いて欲しいと言われましたし)。

でも、たいがいこういう時の不出来は私の不注意性に起因するところが大きく、指導役のせいでは決してないので、私が言わない限り分かりっこないのですよね。

だから、指摘を受けた時点で申告しないと永遠に指導役は悩むことになってしまうでしょうし、私は私で「なんで出来ないの」の問いに口を噤まなくてはなりませんから、申告したこと自体は後悔していません。
(指導を受けてる立場で流石に申告しないのはヒドイと思うのもありますし)

ただ、いずれそういう時が来るかもしれないと頭では理解してましたが、改めて口に出すのはなかなかキツイものがありました。

自分が他人よりも能力的に劣っていると告白することとほぼ同義ですし。
それを申告しなければ迷惑をかけるであろうという現状もしんどいですし、劣等感を非常に刺激されるんですよね。

「あ~~。今すぐ煙になってこの場から消えてぇ~~~」

みたいなことを言い終わった後に考えてた気がします。
泣きたくもないのに涙腺崩壊しちゃいましたし。いい歳して恥ずかしいったら。

それと、指導役の人がそれを受けて態度が変わってしまうかもしれないという懸念もありました。
ミスを指摘することもパワハラになりそうだから怖くて出来ないとなってしまうとか。別業種への転職を勧められるとか。
幸いそういったことは起こりませんでしたが。

指導役の方から言われたこと

兎にも角にも。
特性の話を含め、グレーゾーンの説明をしたところ、指導役の方は以下のアドバイスを頂きました。

ふつう(定型)の人でもミスはするので、問題は頻度。
不注意やケアレスミスの多さは特性によるところが大きいかもしれないけれども、指差し確認やチェックをしていくことで、ゼロではないにしろ減らしていけるし、それが大事だと思います。

焦って早く早く仕上げてミスで差し戻されるよりも、時間がかかってもノーミスを目指すようにした方が、結果的にかかる時間が短いので、時間がかかってもチェックは怠らないようにしたほうがいい。

指導役の方の指摘はすごく的確で、秋田でWAISの検査を受けた際の医師のアドバイスと重なるところもありました。

実際、元の部署でもキャッチボールのような細かい戻しが多く、その点を意識すれば、きっと仕事の質も上がるし、自信をもって仕事できるかもしれないと思いました。
必要に応じて自分用のチェックシートなどの作成も視野に入れたらもっとやりやすくなるかもしれません。

そうしたことを指導役に伝えて、お手数をおかけして恐縮ですがこれからもご指導の程よろしくお願い致しますということで会議室の話は終了。業務に戻りました。

その後も特に腫れ物扱いされることなくミスに対して変わらずきちんと指摘して頂けて、焦っていることを自覚したり。至らなさを感じることもままありましたが、ノーミスで対応できた頻度も若干増えたのではないかと思います。

今は元の部署に戻って仕事をおり、相変わらず細かいミスや抜け漏れはあるものの、頻度はぐっと減らせたのではと思います。
焦っている時や仕事が立て込んでいる時などは顕著なので、そういう指摘があった時は慎重になろうと心がけるようにしています。いつもうまくいくとは限りませんが、一朝一夕でどうにかなるものではないことは理解しているので、焦らず、思いつめ過ぎず、少しずつでも前進していければと思っています。